こんにちは。山口県長門市にある歯医者「田中歯科医院」です。

歯医者といえば、虫歯治療や抜歯などの際に受診するイメージがある方が多いのではないでしょうか。そのため「歯のクリーニングだけを受けることはできないのでは」と考える人もいるでしょう。

しかし、歯医者で歯のクリーニングだけ受けることは可能です。

この記事では、歯医者で歯のクリーニングを受けるメリットと、実際に行われる内容について詳しく解説します。

歯医者で歯のクリーニングだけ受けられる？

歯医者で歯のクリーニングだけを受けることは可能です。

ただし、歯医者でのクリーニングでは、さまざまな検査も同時に行うことが多いです。問診から始まり、歯や歯茎の状態などを調べて、歯のクリーニングを行い口の中を清掃します。

歯医者で歯のクリーニングを受けるメリット

歯医者で歯のクリーニングを受けるメリットは、口の中の健康を保てるだけでなく、見た目もきれいになることです。

虫歯や歯周病を予防できる

歯のクリーニングは、虫歯や歯周病の予防に非常に効果的です。

歯垢や歯石が溜まる虫歯や歯周病の原因となるため、定期的に除去する必要があります。クリーニングによって歯を滑らかにすれば、新たな汚れが付きにくくなり虫歯や歯周病の予防につながります。

また、歯のクリーニングと同時に歯周ポケットの深さを測定することで、歯周病の進行状況を確認できます。進行状況を把握できれば、適切なケアを実施することが可能です。

クリーニング中に、虫歯が見つかることもあるでしょう。定期的に歯のクリーニングを受けることは、口腔内の健康維持にとても重要なのです。

着色汚れによる黄ばみを除去できる

歯のクリーニングでは、着色汚れも効果的に除去できます。コーヒーやタバコなどで黄ばんだりくすんだりした歯も、専用の器具を用いてクリーニングすれば歯の本来の白さを取り戻すことができます。

着色成分の強い飲食物をよく摂取する人や喫煙する人は、定期的にクリーニングに通うと歯の白さを維持しやすいです。

口臭を改善できる

歯のクリーニングでは、歯垢や歯石を徹底的に除去します。口臭の主な原因となる細菌の繁殖を防ぐことにつながります。また、定期的なクリーニングにより、虫歯や歯周病、口内炎などの口内トラブルを早期に発見し適切な治療を受けることが可能になります。

口内のトラブルは口臭を引き起こすことが多いため、早期発見と治療は口臭の予防に直結します。口臭に悩んでいる人は、歯科医院で相談してみましょう。

歯のクリーニング前に検査を行う理由と検査内容

歯のクリーニングでは、清掃だけでなく検査も同時に行うことが多いです。では、実際にどのような検査が行われているのでしょうか。

歯のクリーニング前に行われる検査と、行う理由について解説します。

歯茎の出血検査

歯茎の出血は、炎症が起きているかどうかを判断する重要なサインです。出血の有無を確認することで、歯周病を早期に見つけられます。

特に、歯を磨いたときや歯間ブラシを使ったときに歯茎から出血する場合は、歯周病の可能性が高いです。出血の観察を通して炎症の箇所を正確に判定し、必要に応じて適切な治療を行います。

早期に歯周病を発見し治療することで、重症化を防ぎ健康な口腔状態を保つことが可能になります。

歯周ポケットの検査

歯周ポケットとは、歯と歯茎の間にできる隙間のことを指し、その深さを測ることで歯周組織の健康状態を評価します。ポケットの深さが4mm以上ある場合は、歯周病が進行している可能性が高いと判断されます。

歯周病は放置すると歯を失う原因にもなります。定期的に歯周ポケットの深さをチェックし、歯周病の兆候を早期に発見・対処することが非常に重要です。

歯の動揺検査

特定の器具を使用して、歯の揺れや動きの大きさを測定します。

大きく歯が動く場合、歯を支えている骨や周囲の組織が炎症している可能性があります。歯周病が原因で歯が揺れている場合、揺れが大きいということは歯周病が進行していることを意味します。治療しないと最終的に歯を失うリスクがあるでしょう。

歯の寿命を伸ばすためには定期的にクリーニングに通い、歯の動揺検査を受けることが大切なのです。

レントゲン撮影

レントゲン検査は、歯を支える骨の状態を詳しく調べるために行われます。歯周病が進行すると歯を固定している骨が徐々に溶かされるため、歯周病がどの程度進んでいるかを把握するにはレントゲンが重要です。

歯医者のクリーニングで行う内容

実際に歯医者のクリーニングで行われる処置について解説していきます。

ブラッシング指導

ふだんの口腔ケアの質を高めるために、ブラッシング指導を行います。虫歯や歯周病を予防するためには、歯医者のクリーニングだけでなく普段のケアが非常に重要なためです。

磨き残しが多い箇所を確認するために、染め出し剤を用いることもあるでしょう。磨けていない部分を赤く染め出し磨き残しを確認して、患者さまに合わせたブラッシング方法をアドバイスします。

歯垢・歯石の除去

特殊な器具を用いて、歯の表面や歯茎に付着した歯垢・歯石を効果的に除去します。特に、歯周病が進行している場合や、硬い歯石が多く付着している場合に有効です。

しかし、口内の状態が悪いと、クリーニング中に痛みを感じることがあります。痛みが強い場合は遠慮せず、歯科衛生士に伝えましょう。痛みの度合いに応じて、処置の方法を調整します。

歯垢・歯石の除去で使用される手法は主に以下の3つです。

ハンドスケーラー

ハンドスケーラーは、歯科医院で一般的に使用される歯石除去のための器具です。

ハンドスケーラーのメリットは、使用する際の力の強さを簡単に調整できる点です。非常に繊細な作業が可能なので、小さな歯石や歯の細部の清掃も丁寧に行えます。

ハンドスケーラーを使う際は、器具を通じて歯の表面の微細な感触を直接手に感じ取ることができます。歯石の除去だけでなく、歯の硬さや歯面の質感を評価し、歯の健康状態を細かく確認することが可能です。

また、歯の形状が複雑な部位でも効果的に歯石を除去できるため、特に歯根の周囲の掃除に適しているかもしれません。

ただし、ハンドスケーラーを使用する場合、後に紹介する超音波スケーラーに比べて作業に時間がかかる可能性があります。歯石が広範囲にわたって厚く付着している場合は、時間がかかるでしょう。

超音波スケーラー

超音波スケーラーは、高周波を利用して歯石を効率的に除去する器具です。特に歯石が密集して付着している場合に効果的で、速やかに歯石を粉砕します。

超音波スケーラーのもう一つの特徴は、治療中に先端から水を噴射することです。水流が歯周ポケットの深い部分にまで到達し、蓄積された細菌や壊死組織を洗い流します。また、同時に空気も送り込むので、空気を嫌う歯周病菌を退治する効果も期待できます。

超音波スケーラーは、広範囲に歯石がついている場合や、歯周病が進行した場合に非常に有効です。感覚が過敏な方は痛みを伴うことがあったり、ペースメーカーを使用している人には適さない場合があるため注意が必要です。

EMSエアフロー

EMSエアフローは、水や空気、非常に細かいパウダー粒子を組み合わせたジェット噴射を歯に当て、高圧洗浄によって歯垢や歯石、着色汚れなどを効果的に除去します。

スケーラーやブラシに比べて、歯や歯茎へのダメージを最小限に抑えつつ、通常の歯磨きでは落とし切れない汚れを除去することが可能です。歯の表面が滑らかになり、新たな汚れの付着を防ぐ効果も期待できます。

さらに、EMSエアフローは歯の表面だけでなく、歯間や歯茎の溝などの歯ブラシが届きにくい場所にも届きます。汚れをしっかり除去できるので、虫歯や歯周病の予防や全体的な口内衛生の向上に役立つでしょう。

着色汚れの除去

着色汚れの除去では、専用の柔らかいブラシと研磨剤を含むペーストを使用して、歯の表面を丁寧に磨きます。日常の食事や飲み物による着色を取り除き、歯の表面を滑らかに仕上げるのです。

歯本来の色を回復させるだけでなく、歯質を強化し、汚れや病気から歯を守る効果が期待できます。

歯間の清掃

歯間を清掃する際は、フロスを使用します。通常の歯ブラシだけでは歯間を十分に清掃することはできません。フロスは、歯と歯の間に溜まった歯垢や食べかすを効果的に除去するために不可欠なのです。

歯ブラシ単独では取り除けない歯垢や食べかすをしっかりと除去し、虫歯や歯周病のリスクを大幅に減少させることが可能です。自宅でも積極的にフロスを使用しましょう。

まとめ

歯医者で行うことといえば、虫歯の治療や抜歯を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。実は、歯のクリーニングだけを受けることもできます。

歯のクリーニングは、虫歯や歯周病予防につながるだけでなく、着色汚れも落とすことができます。歯本来の白さを取り戻せるので見た目がよくなることもあるでしょう。徹底的に歯垢や歯石を除去するため、それが原因で発生していた口臭が改善されることもあります。

歯のクリーニングは、見た目の美しさだけでなく、歯と口内の健康を維持するためにも重要です。自宅での歯磨きと合わせて、定期的に歯医者でクリーニングを受けましょう。

歯のクリーニングを検討されている方は、山口県長門市にある歯医者「田中歯科医院」にお気軽にご相談ください。