こんにちは。山口県長門市にある歯医者「田中歯科医院」です。
歯科医院での歯のクリーニングは、痛いから苦手という方もいるのではないでしょうか。たしかに、クリーニングを受けた時に強い痛みを感じたり、血が出たりする患者さまもいます。虫歯や歯周病の治療と同じように、躊躇する場合もあるでしょう。
しかし、歯のクリーニングにはさまざまなメリットがあるのです。
今回は、歯のクリーニングを行うメリット、歯のクリーニングで行う内容を紹介します。痛いと感じる理由や、痛みを避ける方法も解説するので、参考にしてください。
歯のクリーニングを受けるメリット
歯のクリーニングとは、歯科医師や歯科衛生士が歯の汚れを落とす施術のことをさします。歯磨きなら自分でもできるのに、あえて歯科医院でクリーニングをしてもらうのはなぜでしょうか。
歯のクリーニングを受けるメリットをご紹介します。
虫歯・歯周病を予防できる
毎日丁寧に歯磨きをしていても、すべての歯をきれいにすることは難しく、磨き残しが歯垢となって歯石に変化します。歯石は歯磨きでは除去できません。
歯科医院では、クリーニングの際に歯石の除去も行っています。歯石は放置すると虫歯や歯周病の原因になります。定期的に歯科医院でのクリーニングを受けて、歯石を除去することが大切です。
また、歯科医院では歯質を強くするためにフッ素の塗布も行います。特に萌出したばかりの歯は虫歯になりやすいので、定期的にフッ素の塗布を受けるとよいでしょう。
歯の着色汚れを落とせる
コーヒーや紅茶、ワインなどは色素沈着を起こすため、頻繁に口にする人は歯に着色汚れがつきやすいです。
歯のクリーニングでは、歯の表面を専用の機械で磨きます。歯磨きだけでは落ちない着色汚れもきれいにできるので、元々の歯の白さに近づけることが可能です。
口臭を予防できる
口臭の原因のひとつに、歯石に付着した細菌が発生させるガスがあります。歯磨きだけでは歯石を除去できないため、クリーニングせずに長い間歯石を放置していると口臭につながります。
口臭にはさまざまな原因があるため、必ずしもクリーニングだけで改善するとは限りません。
しかし、歯石を放置すれば口腔内の衛生環境は悪化するので、早めにクリーニングをしてもらいましょう。
歯のクリーニングでは何をする?
保健診療での歯のクリーニングの所要時間は30分前後です。主な内容についてご紹介します。
虫歯・歯周病の有無や噛み合わせを確認する
歯のクリーニングを行う前に、虫歯や歯周病になっていないか、噛み合わせのバランスに問題はないか、前回と比べて口腔内の状態に変化がないかを確認します。この際に虫歯や歯周病が見つかれば治療を行います。
歯垢や歯石を除去する
専用の器具を使って、歯の表面に付着している歯垢や歯石を除去します。歯石の除去は歯科医院でしか行えません。定期的に通ってきれいにしておくことが大切です。
正しい方法でブラッシングを行う
毎日自分でブラッシングをしていても、磨き方の癖や歯並びの状態などによりきれいに磨けていない箇所が生まれます。そこで、歯科医院でも必要に応じて正しい方法でブラッシングをします。
特に歯と歯の間や奥歯の裏側、インプラントや矯正装置の周辺などをしっかりと磨き、虫歯や歯周病の予防につなげます。
着色汚れを除去する
歯に付着した着色汚れが蓄積することで、エナメル質が弱くなるというリスクがあります。そのため、歯の健康を守るためにも専用のハンドピースを使用して、歯の表面から着色汚れをこすり落とします。
元の白さを取り戻せるだけではなく、歯の表面が滑らかになるので、再び着色汚れや歯垢が付着しにくくなります。
また、歯が白くなれば、患者さま自身が歯をきれいに維持しようという意識を持てるでしょう。歯の健康は歯科医院でのクリーニングと日ごろのセルフケアの両方が大切なので、患者さま自身の意欲が高まることは大きなメリットといえます。
ブラッシング指導の実施
患者さま自身が正しいブラッシング方法を身につけることは、口腔内の健康を維持するためには欠かせません。
歯科医院では、歯ブラシや歯間ブラシやデンタルフロスなど、歯磨きに使うグッズの選び方や使い方の指導を行っています。患者さまに合ったグッズを正しく使えば磨き残しを減らせるので、歯磨きについてわからないことがある場合はブラッシング指導を受けましょう。
フッ素の塗布
歯磨き粉にもフッ素が含まれていることがありますが、高濃度のフッ素の塗布が行えるのは歯科医院のみです。特に萌出したばかりの柔らかい歯には効果的なので、子どもの場合はフッ素を塗布してもらうとよいでしょう。
歯のクリーニングで痛いと感じる原因
「歯のクリーニングをしてもらったけど、強い痛みを感じた」という経験から、歯のクリーニングを避ける方もいるでしょう。
しかし、クリーニングをしないで放置すると、虫歯や歯周病になるリスクが高まります。自覚症状がある場合はできるだけ早く歯科医院に行くことが重要です。
歯のクリーニングを痛いと感じてしまうのは、以下のような原因があります。
歯石や汚れの量が多いため
歯石を除去する際に痛みを感じる方もいますが、歯石や汚れの量が少ない場合はすぐに除去できるので痛みは感じにくいです。量が多い場合はその分時間がかかり、歯に強めに機械を当てる必要があります。それだけ痛みを感じやすくなるでしょう。
歯茎が腫れているため
歯周病によって歯茎が腫れている場合は、歯のクリーニングの際に出血したり、痛みを感じたりします。歯周病は歯石を除去せずに放置したことが原因なので、治療のためにも歯石を除去することが大切です。
歯周ポケット深くに歯石が蓄積しているため
歯周病が進行したことや加齢が原因で、歯周ポケットが深くなる場合があります。歯周ポケットの深くに歯石が蓄積した場合、その歯石を除去する時に痛みを感じることがあります。歯根付近の神経が過敏であるためです。
歯のクリーニング時の痛みを少なくするためには
歯のクリーニングの痛みをできる限り軽減するためには、以下のような方法があります。
麻酔をする
歯周ポケット深くに蓄積した歯石を除去する際は、事前に麻酔を行うことがあります。痛みを感じなければしっかりと歯石を除去できるので、歯周病の進行を抑えられるでしょう。
前もって歯茎の腫れを治す
歯茎の腫れが原因で痛みを感じている場合は、ブラッシングやデンタルフロスでケアを行い、歯茎の腫れを改善しましょう。その後に歯石を除去すれば、歯茎が引き締まっているのでクリーニング時の痛みが軽減されます。
手用スケーラーを使用する
歯石を除去するスケーラーには、超音波のものと手用のものがあります。手用は振動がないため、時間はかかりますが痛みを感じにくいです。知覚過敏の方や、痛みに弱い方の場合に選択されることが多いです。
定期的に歯石を除去する
歯石を放置している時間が長いと、除去する際に痛みを感じやすくなります。3~4ヶ月に1回など、定期的に通院して歯のクリーニングを受けましょう。定期的に歯石を除去している場合は、痛みを感じにくいです。
まとめ
口腔内の健康を守るために、日ごろのセルフケアと共に定期的な歯科医院での歯のクリーニングが欠かせません。歯石を除去する際に痛みを感じる場合がありますが、それは歯石が大きく蓄積していたり、歯周ポケットの奥深くに歯石がたまっていたりするためです。
歯石がたまりすぎないように頻繁にクリーニングをすることが、痛みを予防する一番の方法といえるでしょう。歯のクリーニングを3~4ヶ月に1回行えば、それほど歯石がたまらず、強い痛みを感じにくくなります。
毎日正しい歯磨きをしながら、計画的に歯科医院に通院してください。
歯のクリーニングを検討されている方は、山口県長門市にある歯医者「田中歯科医院」にお気軽にご相談ください。