こんにちは。山口県長門市にある歯医者「田中歯科医院」です。
透明なマウスピースを装着して歯並びを整えるインビザライン矯正は、矯正装置が目立たないことから人気の矯正方法です。インビザライン矯正のなかに、インビザライン Goという種類があることをご存じでしょうか。
インビザラインとは適応症例が異なり、比較的安く短期間で治療できることが特徴です。
今回は、インビザライン Goについて解説します。適応症例や治療の流れ、注意点もご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
インビザライン Goとは?
通常のインビザラインはすべての歯を対象とした矯正方法であるのに対し、インビザライン Goは、奥歯を除く計20本の歯を対象とした矯正方法です。大臼歯は治療範囲に含まれておらず、前から数えて5番目の歯、小臼歯までが対象になる部分矯正です。
治療方法は、通常のインビザラインと変わりません。透明なマウスピースを装着して歯並びを整えます。使用できるマウスピースの枚数は最大20枚で、矯正期間は10か月程度です。
インビザライン Goの適応症例
インビザライン Goは、前歯のズレや、矯正後の後戻りなど、軽度な歯並びの乱れを治すための矯正方法です。
具体的な適応症例を確認しましょう。
前歯の軽度な叢生
前歯部分がガタガタしている症例は、インビザライン Goで治療できます。前歯が少しガタガタしている軽度な叢生は、日本人によく見られる歯並びです。
見た目に影響があるだけでなく、汚れが溜まりやすいなどの問題を引き起こします。歯が大きく重なっている場合は、全体的に歯並びを移動させる必要があるでしょう。インビザライン Goではなく、通常のインビザラインが適しています。
前歯の軽度なすきっ歯
軽度の空隙歯列(くうげきしれつ)も、インビザライン Goの適応症例です。前歯のすき間をコンプレックスに感じている方は、インビザライン Goで治療すると前歯が揃い、見た目が美しくなります。
前歯の傾斜・捻れ
前歯の多少の傾きや捻れも、インビザライン Goの適応になります。大きく傾いている場合や、捻れている場合は、通常のインビザラインが適しているでしょう。
ほかの治療の前処置
ラミネートベニアやインプラントの治療効果を高めたい場合に、前処置としてインビザライン Goを行うことがあります。
歯の表面にシェルを貼りつけて前歯部分の見た目を改善するラミネートベニアでは、歯並びを大きく変えることはできません。見た目をよりよくするため、シェルを貼りつけるスペースを調整する目的でインビザライン Goを行うのです。
また、インプラントを適切な位置に行うために、インビザライン Goで歯の位置を先に微調整することもあります。
インビザライン Goのメリット
インビザライン Goのメリットは、以下のとおりです。
マウスピースが透明で目立たない
インビザライン Goは、透明なマウスピースを使用して歯を移動させるため目立ちません。周囲に気づかれることなく矯正治療を進められるでしょう。
マウスピースを取り外すことができる
マウスピースは取り外すことが可能です。食事や歯磨きの際に取り外せることは、大きなメリットでしょう。ふだんどおりに食事でき、口腔内の清潔も保ちやすいです。
1日20〜22時間装着しなければなりませんが、装着時間を守れるなら自由に着脱して問題ありません。
矯正中の痛みや違和感が少ない
ワイヤー矯正と比べて、インビザライン Goは痛みや違和感が少ないとされています。段階的に徐々に力を加えて歯を動かすためです。
また、通常のインビザラインと比較しても、痛み・違和感が少ないでしょう。動かす歯の本数が少なく、移動距離も短いためです。
金属アレルギーの方でも治療できる
インビザライン Goのマウスピースには、金属が使われていません。金属アレルギーの方でも治療を受けられます。
治療期間が短い
インビザライン Goで矯正治療を行う場合、通常のインビザライン矯正と比較すると治療期間が短くなることもメリットです。使用できるマウスピースは最大20枚なので、費用も抑えられるでしょう。
インビザライン Goの治療の流れ
インビザライン Goの治療の流れは、基本的には通常のインビザラインと変わりません。最初に矯正治療に必要な検査や歯型採りを行い、専用のシミュレーションソフトを使って治療計画を立てます。
インビザライン Goの場合は、治療期間は10か月程度です。治療の流れを詳しく確認しましょう。
矯正相談(カウンセリング)と簡単な検査
矯正治療を希望する場合は、始める前にしっかりとカウンセリングを受けましょう。インビザライン Goでは奥歯の移動は行えないので、インビザライン Goで治療可能な歯並びなのかも確認してもらってください。
インビザライン Goでの治療を希望していても、奥歯の移動や噛み合わせの調整が必要で難しい場合があります。無理に治療を進めると、理想の歯並びにならない可能性や、後戻りする可能性が高まるでしょう。
詳しい検査や歯型採り
治療計画を立てるために、詳しい検査や歯型採りを行います。口腔内の状態をチェックし、3D
デジタルスキャナーによる撮影を行います。
レントゲンや、お顔・お口の写真撮影なども行われるでしょう。
治療計画の立案
インビザラインの場合、専用のシミュレーションソフトを使って治療計画を立てます。治療後の歯並びのイメージも実際に確認できるので「この歯をもう少し下げたい」など、希望がある場合は伝えましょう。
矯正治療開始
治療計画に基づいて専用のマウスピースが作成されたら、治療を開始します。取り扱い方法やお手入れ方法などの説明を受け、実際に装着し始めましょう。
毎日20〜22時間装着し、1〜2週間ごとにマウスピースを交換して治療を進めてください。
定期通院
治療を開始したら、1〜2か月に一度の頻度で定期的に通院しましょう。治療の進み具合を確認し、必要に応じて調整します。
保定期間
すべてのマウスピースの装着が終わって歯並びが整えば治療は終了です。
歯の移動が終了したら、歯がもとの位置に戻らないように保定装置(リテーナー)を装着しなければなりません。保定装置を装着する期間を保定期間といいますが、歯の移動にかかった期間と同程度必要です。
インビザライン Goの注意点
インビザライン Goの注意点をご紹介します。
インビザライン Goの適応にならない症例がある
インビザライン Goは、前歯の軽度の歯並びの乱れに対応した矯正方法です。全体的な噛み合わせに問題がある場合や、歯並びの乱れが重度な場合、抜歯が必要な場合は、適応できません。
ご自身では前歯だけの問題だと思っていても、実際に検査をすると全体的な矯正が必要になる場合があります。無理にインビザライン Goで治療してもよい結果は得られません。
通常のインビザライン矯正や、ワイヤー矯正が適している症例もあるのです。
指示を守らなければ十分な効果を得られない
インビザライン Goは、マウスピースの装着時間や交換時期をしっかり守る必要があります。装着時間は1日20〜22時間なので、食事と歯磨きのとき以外は常に装着する必要があるでしょう。
次のマウスピースに交換する時期も決められているので、必ず交換してください。マウスピースの管理ができないと、計画どおりに矯正治療が進みません。
まとめ
インビザライン Goは、大臼歯を除く計20本を対象とした部分矯正です。軽度の歯並びの乱れを改善することができます。適応になるかどうかをご自身で判断することは難しいでしょう。インビザライン Goでの治療を希望する場合は、歯科医院で相談してください。
治療の流れは、通常のインビザライン矯正と変わりません。前歯だけの部分的な治療でマウスピースも最大20枚なので、治療期間が短く治療費用も安い傾向にあります。
インビザライン Goを検討されている方は、山口県長門市にある歯医者「田中歯科医院」にお気軽にご相談ください。